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年頭所感

近畿経済産業局長 米村 猛

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令和2年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

平成から令和へと改元され、新たな時代の幕開けに日本中が大いに沸きたった昨年、関西地域の経済は、緩やかな改善が続きました。また、6月にはG20大阪サミット、秋にはラグビーワールドカップが開催され、関西地域が世界から大きな注目を浴び、盛り上がりを見せました。

これから関西では、2021年にワールドマスターズゲームズ、2025年に大阪・関西万博が開催されます。世界から脚光を浴びるビッグイベントが開催されるこれからの数年間は、関西の更なるグローバル化・活性化の絶好のチャンスです。ベンチャー企業や中堅・中小企業の積極的なチャレンジや地域ブランドを軸として、地域の魅力を磨き上げ、関西全体の魅力が力強く全世界に発信されることが大いに期待されます。

近畿経済産業局では、本年、このように注目を集める関西地域の更なる発展のため、以下の3つのキーワードのもと、事業に取り組む所存です。

一つ目は、「ベンチャーエコシステムの機能強化」です。
関西では、国、自治体、大学、民間企業などでベンチャー支援が行われ、現在1,000社以上のベンチャー企業が存在し、活動しております。
今後はベンチャー企業が成長し、大企業も含めてオープンイノベーションに取り組めるような環境を広げるベンチャーエコシステムの強化が必要となってまいります。
当局では、若者、女性などの起業支援の取組である「LED関西」、「ベンチャー型事業承継」や製造業を核とした医療、バイオ、環境など幅広い領域に展開するベンチャー企業の発掘・育成に取り組むとともに、「関西ベンチャーサポーターズ会議」において、自治体や支援機関と連携した、オール関西での全国への情報発信、全国の起業家・投資家等を関西に惹きつける取組に尽力してまいります。

二つ目は、「地域のポテンシャルを活かした海外市場・海外需要の取り込み」です。
関西は、歴史・文化・伝統など優れたオンリーワンの地域資源が集積している地域です。地域経済のグローバル化を進めるためには、各地域が持つポテンシャルを活用して、差別化・高付加価値化を図り、地域のブランド力を高めていく取組を実行していく必要があります。
そのために、地域に近い存在である自治体や支援機関と協力して、伝統技術や文化も含めた地域資源と地域団体商標などが上手く活用されるように、それぞれの地域に適した鋭いブランド力強化の取組を支援してまいります。

三つ目は、「中堅・中小企業の支援」です。
関西には、多くのポテンシャルの高い中堅・中小企業が立地しております。
AI、IoTをはじめとしたデータ利活用に関連した技術革新が進展し、Society5.0の深化による経済社会の革新が進む中で、当局としても航空機、ヘルスケア、新素材、3Dプリンタなどの新しい分野を切り開く企業を積極的に支援してまいります。
また、中小・小規模事業者対策として、後継者不足、自然災害への対応力強化、人手不足、生産性向上といった課題を抱えている企業の経営基盤強化を支援します。具体的には、世代交代の時期を迎えている企業の事業承継の円滑化を促進していくとともに、自然災害等に負けない体制を整備するための事業継続力強化計画の策定支援などに取り組んでまいります。
加えて、持続可能な社会を実現するためにSDGsやスマートエネルギーの取組も推進し、関西経済の更なる強化へと結びつけてまいります。

以上申し上げたキーワードは、別の見方をすると「2025大阪・関西万博」に直接繋がっています。メインテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」と「未来社会の実験場」のコンセプトで、5年後に訪れる万博に向けて、今年は関西の力を結集する初めの年、丁度十二支の初年の子年です。

当局職員全員はもとより、関西のできるだけ多くの方々と「ONE TEAM」となってベクトルをあわせ、関西経済の更なる活性化を目指してまいりましょう。

結びに経済産業行政への御理解と御協力をお願いするとともに、皆様の御多幸と御健勝を祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。
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