活動レポート

未来のチカラ育成委員会 出前講義『16歳からの起業塾』

未来のチカラ育成委員会では、「出前講義『16歳からの起業塾』」を6月27日(月)、神戸商業高校において実施いたしました。
「人を幸せにしたい」「自分の夢を形にしたい」そのために「起業」を選択する若者は既に世界中にたくさんいます。この授業は高校生にもわかりやすく、未来の「起業」に必要な考え方や発想方法をゲーム感覚でお伝えするものです。 今回の講師は、関西NBC理事で税理士の北野嘉一氏。今回は、簿記・会計に特化して学ぶ学科の生徒を対象に 「起業と簿記・会計の知識」の視点で講義を実施しました。
内容は下記のとおり。
1) 簿記・会計を学ぶということ
「皆さんはお金が欲しいですか?なぜ欲しいのですか?」という講師の質問から講義がスタートしました。 受講生は、なぜ必要なのか、いくら必要なのか、 答えをそれぞれノートに書いたうえで、発表しました。 講師から、 『今皆さんが行った記録する(ノートに書く)ということが「Book Keeping(簿記)」です。 また、"やりたいこと=夢"と"お金"を同時に考える力は、物事を実現させるために重要な要素です。
簿記・会計を学んでいる皆さんは、お金から物事を読み取る力を養っているのです。 すなわち、夢を実現させる大きな武器を将来に持つことになります。』 とのコメントがありました。

2) 渋沢栄一
2024年に紙幣のデザインが一新され、新しい1万円札の顔となる「渋沢栄一」。 渋沢栄一は、17歳の時に"武士になる"という志を持ちそれを実現させました。 その後、商業の重要性に気づき生涯で約500の企業の設立、経営に関与し、日本の経済成長に大きな役割を果たしました。 彼の著書「論語と算盤」では、起業家マインドに必要な要素「志」と「お金(利潤)」の両方を兼ね備えることが重要だと記されています。 また、変化の時代をチャンスと捉え、多くの人を幸せにすることも大事だと書かれており、 この2つの考え方が稀代の起業家渋沢栄一を生み出した、と説明がありました。

3) 起業事例編
様々な事例を紹介しながら、起業について考えました。
"こんな起業はあきまへん"
①価値を押し付ける起業。
例:"イソップ物語の金の斧、銀の斧"
価値を決めるのはお客であって、相手の気持ちを大切にする、お客様の気持ちを知ることが重要である。 
②義に反する起業。
例:フリマアプリで現金を出品。
義に反する行為であるが、実はこの出品にはカード利用の現金化=買い掛けの仕組みが利用されており、 簿記・会計を勉強していればこの仕組みを知ることが出来る。

"こんな起業もあります"
③既にあった仕組み同士を組み合わせて新しい仕組みを生み出した起業。
例:メルカリ。
メルカリの凄いところは、古物商+インターネットの発想を使ったところです。 古物商取引も、インターネットもメルカリが始まる前からありましたが、既にあった仕組み同士を組み合わせて、 新しい仕組みを生み出しました。
世の中にないものを生み出す力も必要ですが、新しい組み合わせを生み出す力がイノベーションにつながります。

4) マーケティング : ニーズと用事
ディスカウントショップで1500円、プロショップ3000円で売っている 同じサッカーボールを5000円で売る戦略についてグループでディスカッションを行った。
「有名選手が使ったボールとして売り出す。」「無料でラッピングする」「ボールケースをつけて売る」 等様々な意見が受講生から出ました。
講師が 祖父母が孫にサッカーボールを買う用事を例に 価値は人の用事によって変わってくること、 「誰かにとっての価値を考え、誰かの用事を解決する」ことがマーケティングであることを伝えた。

5) 最後に
講師の「今、皆さんが学校で学んでいることは将来社会の役に立つ重要な事です。自信を持って高校生活を過ごしていただきたい。 そしてこの、大きな変化の時代をチャンスと捉え、自分だけでなく多くの人が幸せになる未来を作ってください。」との言葉で授業は終了しました。 IMG-7873.JPG
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