活動レポート

平成30年2月10日開催 第152回起業の鉄則研究会

 平成 30年2月10日(土) 14 時から本年度第10回目(通算152回目)の起業の鉄則研究会を神戸市兵庫区の甲南アセット本社で開催しました。初参加の学生起業家をはじめ、NBK大阪ブロックの方々もご参加いただき、盛り上がった研究会となりました。参加者は23名。

◆第1部:「ホームレス状態を生み出さない日本へ」
講師:認定NPO法人Homedoor 理事長 川口加奈 氏
ホームレスになってしまった方々が多く集まる大阪市西成区。中学生の時に「孫みたいな年齢のあなたから命の綱であるおにぎりを受け取る野宿者の気持ちを考えて渡しなさい」といわれて、ホームレスになってしまったいきさつを聞くようになっていった。初めはお弁当を作って配ると、「そこにおいといて」だけだった。続けると「実はな、川口。俺、ホームレスから抜け出したいねん」と相談してくれるまでになったが、寒い日に亡くなってしまった...。人生やり直して、家族と会いたいと思っていたのに。すごく悔しかった。"ホームレス"になってしまうと負のスパイラルが始まる...。抜け出すハードルは結構高い。だから、まず、生活保護を受けられるようにして短期でも家に住む。次に社会参加・生活支援を提供。短期でも仕事を持ってもらえて、貯金することを思い出してもらう。自立できるような仕事と家探し。そして、自立できる暮らしに再生。Homedoorではこういった段階的な自立ステップを支援。"おっちゃん"たちに「どんな仕事やったらできる?」と聞いて一番多かったのが、自転車修理。フランスの事業からヒントを得て、「HUBChari」事業をスタート。1週間だけでいいからといったら、協力してくれる店が出てきた。認定NPO法人は寄付参加者が必要。ボランティアなど協力いただける方のご紹介はありがたい。DSCN0420.JPG

◆第2部:「金融機関から信頼される経営目標の立て方にも役立つ!手軽にできる株価予測方法、良い銘柄の見分け方と2018年の株式相場見通し」
講師:証券アナリスト 窪田 勲 氏
家計簿・おこづかい帳→企業の損益計算書につながる意外な関係。メリットの大きい商工会議所の融資制度であるマルケイ融資(小規模企業事業者経営改善資金)。好景気の時の銀行融資、不景気の時のマルケイ融資の使い分け。「創業計画書」のポイントと、ビジネスプランにありがちな避けた方が良い安易な借入れの防止策。証券アナリスト試験を受けることになった切っ掛けと大成火災勤務時代のエピソード。

窪田流中長期投資に役立つ企業の見分け方。株価に影響あるビジネスモデルの変化。リスナーの皆さんとのキャッチボールで進めているインターネットラジオ番組「株と共に生きる」(株イキ)の内容と、励みになっているリスナーからのご意見、スタッフと大切にしている番組つくりの姿勢などお話しされました。
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◆小林宏至塾長(NBK副会長)からの講評
民間人ができる一番重要な社会貢献は納税すること。納税できるように起業家はがんばるべき。川口さんの取組は、本来なら行政が取り組むべき事業ではあるが、現実はできていない。できるだけ、起業家が失敗しても再生できるような仕組みの"灯"はつなげていけるように、川口さんを支えるような輪を広げていければと思う。企業会計は、突き詰めていけば家計簿と同じ。お金の入りと出とをしっかり管理することと、事業をやるからには、必ず黒字化を続けることにこだわらないといけない。単月であっても黒字化するように一生懸命取り組むべきであるなど、お話しいただきました。

懇親会では、家をなくすまでどん底に落ちた起業家を再生させるさまざまな取組みなどが話題になり活発な交流が行われました。次回は、2018年3月10日(土)14時から。甲南アセット本社にて開催予定。

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