活動レポート

兵庫ブロック例会

 6月24日午後、兵庫ブロックの例会が行われました。日本酒メーカーの酒蔵が集まる西宮市鞍掛町の白鷹禄水苑様を訪問。19名が参加されました。江戸時代など灘の造り酒屋の多くは、蔵元の住居と酒蔵が地続きになっている「内蔵形式」で建設。白鷹禄水苑は、辰馬家の昔あった蔵元の住居をイメージして建てられた施設で、3階建て住宅ほどの高さの吹き抜けで、1階には金山時みそ、塩辛など、日本全国から集められたお酒のおつまみや、オシャレな陶器たちが並べられ、雰囲気のある照明のもとで、大人の時間を味わえるスペースとなっています。2階には創業時から伝わるかんざし、(煙草を飲むための)キセル、いろりなど酒屋の旦那のくらしを感じる珍しい装飾品や家具などここでしか見られない品々が展示されていました。
 白鷹禄水苑の母体である白鷹㈱は、日本を代表する酒どころ、灘五郷のうち西宮郷にある酒造メーカー。辛口の日本酒造りで評判で、数百年以上つづく伝統ある生酛(きもと)づくりにこだわって、最高品質の日本酒と、日本酒を愛する方々への気配りの利いたおもてなしで評判の企業でもあります。最近では地元の阪神タイガースや、人気洋菓子店のケーキハウス・ツマガリ様などと提携し、ユニークな新製品作りという、ニュービジネスにもチャレンジ中です。
 今回は、NBKの新体制になって初めての兵庫ブロックでの例会でもあり、小林新副会長が中心となって呼びかけられ、小松新会長をはじめ、兵庫ブロック以外の皆様も参加され、にぎわいのある例会となりました。
 最初に2階にある宮水ホールで、辰馬朱滿子副社長が「地域のアイデンティティーと酒蔵地帯の活性化~白鷹禄水苑の試み~」というテーマでご講演。神戸から西宮に拡がる酒造各社の取り組みや、白鶴社からはじまった地域と一体となった文化事業への取り組みなど、幅広く語っていただきました。白鷹社が、辰馬本家酒造(白鹿)から、北の位置に蔵があることから北辰馬家とよばれる由来、人的交流、代々伝わる日常生活の「ケの道具」、来客用の「ハレの道具」など時代劇で見るような蔵元のくらしについてなど。関西人は本質を重視し、丁寧に使えば長く使える良質の道具を好む文化がこの地域には根付いていると語られています。辰馬氏ご本人はくぐつ師など芸能とゆかりが深い西宮文化を探りつつ、禄水苑の仕事をこなすなかで地元を愛する想いが強くなってきており、西宮のアイデンティティーを大切にしていきたいと語られました。
 ご講演後、「商家のくらし」をテーマにした展示ブースを、辰馬様のご案内のもと視察。参加者の皆さまからは多くの質問が投げかけられていました。
 懇親会では、辰馬様の計らいで、菰樽が用意され、NBKの末永い発展を祝って小松新会長による鏡割が、行われました。白鷹禄水苑の季節限定酒や、ひのきの香る樽酒を味わいつつ、初夏のひとときを心地よく過ごした例会となりました。

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