活動レポート

夏のビッグイベント

 9月2日(火)、NBK及び兵庫工業会、ひょうご産業活性化センター、兵庫県中小企業団体中央会の4団体が共催で、神戸ポートピアホテルで、13回目となる「夏のビッグイベント2014」を開催しました。NBKはこのイベントに2004年から参加しています。
 今回は3部構成で、第1部を主催団体別に4つのテーマに分けて開催。NBKはシンポジウム「ウェアラブルでビジネスがどう変わるか」を企画しました。第2部は、安部総理が日本再生を掲げて全力で経済活性化に取り組む中、日本経済を政策面でリードされている経済産業省元事務次官の北畑隆生氏をお迎えし、「人口減少経済の課題と日本の成長戦略」をテーマに、基調講演を開催。第3部は、井戸敏三兵庫県知事にご参加いただき、約400名で活況な懇親会を行いました。
 当日は、近畿経済産業局産業部長の須山稔様ほか幹部の皆様も駆けつけていただきました。
 シンポジウムの冒頭では、NBK理事・神戸ベンチャー研究会代表世話人で、関西国際大学経営学科長の松本茂樹氏が、9月9日にiWatchの発表を控え、モバイルからウェアラブルへ潮目が変わりつつあること、クラウドやビッグデータ、IoT(もののインターネット)の大きな波が来ており、この波に乗ることが必要で、関西のものづくりの技術が活かせること、クラウドファンディングの活用、神戸大学等と連携してオープンイノベーションを進めることの重要性を説明されました。講演は、神戸大学大学院工業研究科・寺田努准教授が、「ウェアラブル早分かり-他社と圧倒的な差をつける-」と題して講演。まず、米国IT企業のGoogle社がスマホ用のOS(オペレーション・システム)アンドロイドを無償提供していることで、日本の中小企業が強みを活かした製品やサービス作りが低コスト・少人数で開発できるようなってきた現状などを紹介。こうしたスマホなどにセンサーやアプリを組み込むことで、消費者が気づいていないニーズを掘り起こすことや、具体的な検証実験の様子なども紹介いただきました。特に、健康関連では、患者自身が万歩計や体温測定からの動作やそのときの心の動き、看護婦の方々が患者の健康チェックでどのような対応をしているのか、その判断などを丁寧にデータ化し、検証していくことで、多くの中小企業の方々にビジネスチャンスが拡がる可能性なども説明。飲食分野では、レシピ開発にあたって、調理者の動作、調味料、分量などを測定できるシステムプログラムを利用することで、微妙な手さばきや、気配りポイントなども自動でレシピ化できる可能性なども披露されました。さらに、人の動作を先読みする技術を応用することで、音楽ライブ、お笑いなどエンターテイメント分野での可能性の大きさを紹介。2007年の第5回神戸ベンチャーフォーラムでの神戸大学塚本昌彦教授の講演から「イルミネ神戸プロジェクト」が立ち上がり、神戸ルミナリエにて「電飾募金箱」やダンスに応用したLEDシステムについて取組み、現在は、人気グループEXILEのライブに採用されている良事例については、m plus plus ㈱ 取締役 中田眞城子氏にご登壇いただき、2013年に法人化でき、ビジネスとして成り立つ現状を紹介いただきました。音楽やお笑いなどの分野では、新技術をどんどん取り入れるニーズがあるそうです。
 この後、塚本寺田研究室のゼミ生10名による、大阪での観光案内システムの開発例や、ゆるキャラなどの着ぐるみを使った事例など、中小企業社と共同で進めているウェアラブルシステム実験例などをデモいただき、参加者に体験していただき、大好評でした。聴講されたた方々は、行政関係者も含め、他では聞けない内容にうなずきつつ、目を輝かせながらメモを取っている姿が目立ちました。

0902夏のビッグイベント2014
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